現は虫つかみが苦手。
興味はあるけど、動いている虫を持つのはちょっと怖いらしい。
野生派の母としては、じれったいというか、ふがいないというか…。
今年の2泊3日のキャンプでなんとか慣れてほしいなぁと、
テントを張ってすぐ、虫網持って山の中へ出動。
「あ,オニヤンマ!」「おし、まかせとけぃ。 ちょっと網、貸し」バサッ。
「わー、おっかぁ、じょうず〜」。
彼が初めて持ってみたオニヤンマ。
「でか〜。体をブルブルってしようとして、すごい力が伝わってくる。
黄色と黒のしましまがきれいやな。緑の目が宝物みたいやな」。
興奮ながら冷静に観察しているところが現らしい。
1、2の3で放すと、すうっ と空に吸い込まれて行った。
翌日、川原にて、今度は現が自分でつかまえてみると言う。
空にはもう早くも赤茶色のトンボたちがいっぱい。
「うお〜」とか言いながら、むやみに網を振り回す姿は、情けなくもあり、いじらしくもあり。
石の上にシオカラトンボらしき姿が見えた。
息をとめて、そっとそっとすぐ近くまで寄るんやで。バサッ。
よほどのんきな奴だったのか、捕獲成功。
昨日より少しだけ慣れた手つきで、網からトンボを取り出す。
そうそう、さわればさわるほど虫は身近になるよ。
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