西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

  ヨシ博物館とは? 
第167回

「おもしろエコびと」に会いたい!<その2>

2006年11月2日 菱川貞義

 「たまたま、とてもよい景観になった」ということですが、ヨシ業は、同時に「たまたま、水浄化にも貢献していた」ということになるんですね。
 

(西川さん)
 ヨシ原はむかしはもうかったんです。茅葺きやスダレなどにたくさん使われていて、ヨシ地は田んぼよりも価値があったんです。

 しかし、いま、スダレはすたれてしまった。

 ここで天野先生が「さすが、おもしろエコびと!」と思ったかどうか気になるところですが、話は続きます。

ヨシと天野先生

ヨシと天野先生

 いまはヨシはもうからない。ヨシで飯が食えなくなってきてヨシ原が荒れてきています。重要文化的景観の第1号に制定されても飯は食えない。

 平成4年にヨシ条例ができて、ヨシを「守る」「育てる」「活用する」取り組みがさまざまに行われているんですが、「守る」「育てる」は一定の成果をあげているが、「活用する」がまだまだ。

ヨシと天野先生

 よし笛、よしペンは人気はあるのだが、材料としてのヨシは少ししか活用されない。ヨシ紙、ヨシ腐葉土は商品としてはとてもいいものができているが、価格が高い。

 いま、商品化をめざしているヨシ茶なんかはとても期待がもてますね。

(天野さん)
 しかし、こんなに立派なヨシ原を見たのははじめてです。

(奥田さん)
 いいヨシ原のあるところは、いい田になりますよ。むかし、ヨシ屋さんは農家の倍の収入があったんです。西の湖のヨシは最高級ですよ。品質がよいんです。

  そして、突然だったのですが、奥田さんにお願いして、みんなで奥田さんの舟に乗せてもらって西の湖を見学しました。

 西の湖から戻ってきたあと、お待ちかねの、西川館長によるヨシ博物館の見学です。

ヨシ博物館 ヨシ博物館 ヨシ博物館
ヨシ博物館 ヨシ博物館
ヨシ博物館  ヨシ博物館に来られた方はみなさんそうですが、天野先生は、これまで知らなかったヨシの世界に感嘆の連続です。
   
(つづく)