大谷利男さん
住民活動促進委員会
委員長(野洲町)

第2回 野洲町の住民活動の現状(その2)
2003年3月13日 畑佐 実
 一昨年、野洲町の政策推進室が取り組んだ“野洲町住民活動データブック”の作成ですが、いわゆる住民団体を調べるということをやりました。私はあのときも関わりました。あの体験があったから、ちょっとものが見られるようになってきたんです。もしそういうことに携わっていなかったら、野洲の住民活動の姿はまだまだ見えてなかったでしょうね。私個人としては野洲町を見つめる視点を与えてもらうことができて良かったなあと思います。
─── そういう動きのなかで〈住民活動促進委員会〉が発足したんですね。ではこれから何を目指していくのですか?

 さっきの言葉で言うと“住民活動の活性化”ですね。それぞれの団体を歯車に例えると、じっとしていてもどこも回転しよらん。ちょっと一方の歯車が回転したら、もう一方も回転するがな。そのように団体と団体の関連性を促進するという目的がひとつあります。それから団体そのものがスパイラル的に発展して活動の成果が出てくるような取り組みにはエネルギーがいると思う。我々がエネルギーになることはできないかもしれないが、こんな団体のこんな活動がみなさんのエネルギーになりますよ、というような提案ができれば、それぞれの団体が相互に作用していくと思います。

 やっぱり組織が動かんことにはあかん。会議のための組織になったり、行事消化的な団体であってはあかんと思う。だからもっと新しい発想でやっていく視点みたいなものが見つけていければ、あるいは見つけていただけるようなひとつの関わりをしていきたいなあと思います。

 活動している人がいきいきしてくれば、団体そのものもいきいきしてくるし、周囲もまたそれを認めて刺激を受けるというカタチで、具体的に活性化していけばいいんじゃないかなと思う。そのために〈住民活動促進委員会〉ができ、議論も何回かやってきました。でもまだまだ積み上げていかなあかんし、もっとみんなで議論をして、何を目指していくのか、どんな手法があるのかをしっかりと図柄を描き、みんなが共通理解をして〈住民活動促進委員会〉の活動が進展していかなあかんと思ってます。

─── 住民団体の抱えている問題点そのものが〈住民活動促進委員会〉の目的につながっているのですね。

 はい、それが大きく関わってくるということですね。いずれにしてもこれからじょじょにいい方向に固まっていかないかんと思ってます。やっぱりもっともっと議論をしていかないと。動き出したわけやから、やりつつ考え、考えつつやるというようにあるべき姿へじょじょに向かっていかなければいけないと思う。それに対して、こんなのろまなことでいいのかという意見もあれば、急いでもいけないのではないかという意見もあります。意欲の差というものもありますしね、お互い刺激しあえれば、それはそれでいいことなんだけど。やっぱり住民自身がまちを活気づけていくという、そこらが核になるやろうと思いますね。それぞれの住民団体がパワーアップし住民一般に住民活動の全体像が見えてくるようなカタチにしていくことも〈住民活動促進委員会〉の大事な役目やと思うんですよ。それぞれの住民団体が歯車みたいに切磋琢磨して関わり合い伸ばしていったり、住民団体そのものが主体的に活動をより深めていったりすれば、住民も刺激されます。そしてそれを応援をしていくのが理想ではないでしょうか。
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