大谷利男さん
住民活動促進委員会
委員長(野洲町)

第3回 男女共同参画社会の実現が住民活動を促進する
2003年3月20日 畑佐 実
─── これまで私たちの暮らしのなかで“家庭”と“仕事”が2つの大きな柱といわれてきましたが、これからは“住民活動”もひとつの大きな柱になってくるのではないでしょうか。

 確かにそう思います。それには住民の意識を変革するための啓発活動が必要でしょうね。例えば、「男は仕事、女は家庭」というようなイメージに囚われていた社会の流れがありました。ところが男女共同参画社会ということが言われてきて、それじゃおかしい、男も女も平等に仕事をし、文化も享受できること、いろんな面で対等なんだということが広まりつつあります。これまでは「男は男らしく、女は女らしく」というようなひとつの大きな壁が作られてきていましたが、この壁を取り壊していかなあかん。ジェンダーというものをきちんと正しく理解をして、ほんとうにみんなが生き甲斐を感じることですね。こういうことも踏まえながら、住民が活躍できる場が必要になってきていると思う。
 実は昨日ね、近江八幡市にある男女共同参画センターで“G−NETしがフェスタ”が行われたんです。私は実行委員をしているんですが、そこでノルウェーの話を聞いたんですよ。ノルウェーは男女共同参画社会が徹底されているんですね。男と女が同じ条件で働いているわけです。そうすると男も女もほとんど働いているのだから、ひとりあたりの労働量が下がってくる。時間数において少なくすむわけやね。その少ない労働時間ですむということが、みんな個々に持ちうる“ゆとりの時間”を生み出すわけやね。そこでその“ゆとりの時間”でもってそれぞれに活躍の場があり、のびのびと活動できるんです。
3月18日、ほほえみ情報交流センターにて住民活動促進委員会の会議を行う

 男女共同参画社会が進めば、市民がいろんな活動できる時間と空間ができますね。すると当然、活動そのものが活性化してくる。やっぱり住民活動を促進しようということであれば、今話したような男女共同参画社会をしっかり目指していかなあかん。県のほうでは条例もできているし、各市町村それぞれかなり啓発活動もやっています。そういうことが住民の意識の上でしっかりと位置づいてくれば、具体的な姿となって展開してくるのやないかな。こんなふうに思ってます。
Copyright (C)2001 Biwako Shimin Kenkyusho all rights reserved